エレキギターを手に入れた頃は、僕も19歳。
その間に恋もありました。
しかし、僕は恋愛下手なのか、大体半年で別れてしまうパターンでした。その都度、自分への慰めとして・・・というほどではないですが、ギターを新しく買いたくなるんですね。
最初に別れた時は、とうとう「トムソンストラト」から脱却して、フェルナンデスのFR-75Sというギターを買いました。一見ストラト型なのですが、フェルナンデス最大の特許(?)サスティナーが搭載されており、磁力によって弦を振動させて、半永久的に(電池が切れるまで)音が鳴り続けるというものでした。永遠のサスティンというのは、ある意味ギタリストの憧れのようにも思います。で、ピーピーやってたんですが、やり過ぎると案外早く電池がなくなってしまうので、多用はしなかったですね。あとリアピックアップをセイモアダンカンのSH-6(ディストーション)に交換しました。パワーがあったのですが、なぜかハウリングが起きるため、ピックアップの下にティッシュペーパーを詰めると現象が起きないという不思議なピックアップでした。
フラれたからではなかったですが、ついでにタカミネのアコースティックギターも買いました。これは完全にパチモンで、おそらくマーティンD-28 あたりのコピーだったのではないかと思います。でも音はしっかりしていて、結構気に入ってました。
どちらのギターも思い出深い良いギターたちでした。
フェルナンデスの方は、知人に譲渡しました。今でも所有しているそうです。タカミネの方はとある事件に巻き込まれて、誰か酔っ払いにバキバキに破壊されたのでした。
上記に出てくるギター2本です。白いエレキがフェルナンデス、アコギがタカミネです。フラれるたびに増えていくギターというのも当時のよくあるパターンでしたね。写真は僕が21歳の時に岐阜の社員寮に住んでいた時の1枚です。
ギターを始めて5年ほどが過ぎまして、その間も失恋=ギター購入という図式は変わらず、年に1本ほど購入するようになってました。
これも失恋記念ですね。
オービル(byギブソン)のSGです。このギターはとても気に入っていたのですが、当時は弦高をとにかく低くしたくて、トラスロッドをしょっちゅう回していました。そのせいでロッドのネジをねじ切ってしまい、ネック調整が出来なくなってしまい、一気に弾く気がなくなってしまいました。そのまま10000円程で、当時のバンドのドラムさんに売りました。
ギターに対する知識や欲求が芽生えだしたのが1995年頃です。
この時が最後の失恋(自分からフッた?)のギターだと思います。ヤマハのAPX-8というエレアコでした。
横浜に転勤になる直前に買ったエレアコです。当時はバンドもライブもやっていなくて、結局エレアコとしての機能はその頃から少しずつ始めていた宅録くらいでした。人前では大阪で路上ライブをやった時と、浜田省吾コピーバンドの打ち合わせに使った程度でした。このギターは今でも持っていて損はなかったかもしれないですね。ただ当時はその辺の見る目もなくて、3年ほどで楽器屋にて売却しました。
ギターを始めた頃は100%アコースティックだったのですが、段々とエレクトリックの方へ重心が向いてきたのが1996年頃からでした。それまで部屋の中でエレキギターを弾くことはあっても、ライブや宅録など外に向かっての活動はなかったのです。
しかし子供がキャッチボールばかりでは飽きて、やがて草野球をしたくなるように、僕も人前での演奏を意識し出すようになりました。ただ当時はギターのテクニックに自信がなかった事もあって、内に籠ることが多かったように思います。これが徐々に熱量が向いてきた・・・そんな頃の話です。
ヤマハの12インチスピーカー2発という、自分としては大きすぎるギターアンプです。100Wの出力を誇っていましたが、当然こんな大きなアンプで部屋の中で鳴らすことなどできるはずもなく、完全にオーバースペックでした。それでもディストーションとアンプの間にグラフィックイコライザーを入れて、ボリュームをあえて下げることで、アッテネーターみたいな感じに使っていました。なかなか思い入れが強く、後年スピーカーをピーヴィーの物に交換したり、アンプ回路を抜いてスピーカーキャビネットとして長い間使っていました。
今では名機と名高いマーシャル純正のディストーション「シュレッドマスター」です。何気に楽器屋で10000円程で買いました。まさかその10数年後に高値で取引されるとは思ってもいませんでした。これも1996年頃に手に入れて、数年使っていました。たしか知人に譲った記憶があります。音は音量が小さくて、ちょっと物足りない印象がありました。それでも音質はすごく良くて、当時まだ使っていたシャーベルのアンプとは比較にならない音の良さがあったと思います。
「グラフィックイコライザー GE-7」です。前出のヤマハのアンプと組み合わせて音量を下げるのに使っていましたが、これで「シュレッドマスター」をブーストすると中音域が程よく歪んで、ものすごくいい音になりました。・・・が、当時はその音の良さに気付かず、どこかに売ってしまいました。これも使い勝手がいいので、いつか買い戻そうかなと思ってます。
個人での機材の買い漁りはしばらく続くのですが、いよいよ2000年頃から、バンド活動が始まりました。「SHADY DOLLS」というバンドのコピーをしていました。その頃に買ったものはほとんど手元に残っていません。やはりまだその頃では、機材の良さを分かっていなかったし、その良さを引き出すことも出来ていなかったと思います。
手に入れた順序は記憶にないですが、思い出せるだけ機材の話を中心に話していこうと思います。
フェンダージャパンが発売していた「SV-20」というアンプです。8インチスピーカー2発という自宅練習にはもってこいの大きさでした。プリアンプに真空管を搭載していて、スプリングリバーブもついているというアンプでした。ただ弱点があって、インプット端子のナットがすぐ緩むのと、そのナットに当たるプラグが樹脂製で、ネジ穴がバカになってしまうというものでした。つまり何度も何度もナットを締め直せねばならず、それに嫌気がさしました。オービルSGを売ったドラムさんに安価で売った記憶があります。今でもハードオフのジャンクコーナーで見かけますが、大概ネジ穴がバカになってて、フェンダーももうちょっと工夫すればよかったのにと思います。
トーカイのフェイザー「Z-Ⅱ」です。この頃になると機材の知識もついてきて、ジミヘンドリックスが「ユニヴァイブ」というエフェクターを使っている、という事で、一度それに近いものを買おうじゃないかと手にいれたのが、このフェイザーでした。ただどちらかというとユニヴァイブよりもファンキーにかかるイメージで、使い勝手がないという事で、とっとと売ってしまいました。今だったらユニヴァイブ風に使うことも可能だと思います。